anemia
鉄欠乏性貧血
体内の鉄は、血の赤い成分の大切な材料です。
これは赤血球という細胞の中で酸素を運ぶ物質となります。
鉄分の蓄えが少ないと血をたくさん作れなくなって貧血(血が薄い)になります。
これを鉄欠乏性貧血と言います。
乳幼児期はお母さんからもらった鉄分の蓄えが減っていきますが、体重はどんどん増える時期なので、相対的に鉄分が不足しがちになります。
貧血がひどいと動悸・息切れ・顔色不良などがおこりますが、ほとんどは、血液検査で偶然貧血が発見されます。
貧血が続くと心身の発達に影響が出ることもありますので、ご注意ください。
■治療
- 日頃から、鉄分を多く含む食物を食べるよう心がけましょう。
鉄分の多い食物レバー 肉類 卵黄 魚 貝類 みそ 大豆 豆腐
ほうれん草 のり とろろこんぶ レーズン などビタミンCを多く含む果物や野菜を一緒に摂ると鉄分の吸収がよくなります。
牛乳をたくさん飲み過ぎたり、スナック菓子・ジュースなどの摂りすぎは食事の量が十分でなくなり、貧血がひどくなることがありますので、気をつけましょう。
- 薬(鉄剤)を飲む。
実際に貧血になってしまったら、食品だけで貧血を治すのは困難です。鉄剤を約3ヶ月飲んで、体の中に鉄を蓄えましょう。飲み終えたら、血液検査をして体内の鉄の量を確認してから内服を中止します。鉄剤を飲むと便が黒くなり、軟便や食欲低下がみられることがあります。まれに歯が黒くなることもあります。また、お茶で鉄剤を内服すると鉄の吸収が悪くなります。薬によっては、鉄の吸収を妨げるものもあります。上記の症状が心配な方や、他の薬を内服中の方は、医師までご相談下さい。